くよくよ悩むな。神様が決めるんだから。
株投資なんかをしていますと、毎日、どうして買ってしまったのか?どうして買わなかったのか?どうして売ってしまったのか?と悔やむ日々。でも、先のことなんて判りませんから、仕方がありません。判るのなら、人生そんなラクなことはありませんよね。
(↑ジャカルタ市内の様子。はげしい渋滞風景。)
私、2013年から2017年の間、インドネシアのジャカルタに駐在勤務していました。東南アジアの、赤道よりも少し南、イスラム教徒の多い島国です。インドネシアは中東アジアに比べると、マイルドなイスラム教なんですが、宗教文化の違いで、なかなか貴重な経験ができました。
インドネシアってどんな国? - Lifenesia
(↑ジャカルタ情報誌のホームページ)
イスラム教と言えば、
1日5回のお祈り、
ラマダン(断食)、
豚肉を食べない等、
日本人から見ると、とても信仰心の深い宗教。
当時のローカルスタッフたちも、勤務時間中の決まった時間になると「お祈りに行ってきまーす。」と、毎日必ずオフィスビルの地下にある礼拝室に、お祈りに行っていました。オフィスビル内、みんなが同じ時間帯に移動するもんですから、エレベーターは大渋滞。
毎年のラマダン時期では、ひと月弱の間、明るい時間帯は、彼等は一切の飲み食いをしません。さすがに私も気を遣って、オフィスの中では飲み物を飲まないようにしてました。ランチに行っても、いつも混雑するレストランは、窓に黒い幕が張られて、外から見えないようにされており、当然ながら店内はガラガラ。ムスリムの店員の目の前で食べるのは気が引けて、かなり居心地が悪かったものです。
当時、ジャカルタ市内に「博多一幸舎」という日系ラーメンチェーンがあったんですが、スープは豚骨ではなく、鶏スープ。具材も鶏チャーシュー、餃子も鶏ミンチでした。それでも結構美味しかったですよ。(※エリアによって豚骨を扱う店舗もありました。)
と、まあ、いろんな事がありましたが、一番印象に残っている言葉があります。それは、、
「インシャー アッラー」
とある取引先の担当者と製品サンプルの提出期限の打ち合わせをしていたとき、「それでは、来週火曜日までに提出してくださいね。」と私がお願いすると、「インシャー アッラー」という返事が返ってきました。
アラビア語で直訳すると「神様が望むならば」。
「おい!お前のやる気次第だろ?」とツッコみたいところですが、その彼は、いつ、どんなお願いや約束に対しても、
「インシャー アッラー」なんです。
ローカルスタッフに、この話をしたところ、笑いながら、「だって、将来のことは、何も判らないでしょ。神様しか知らないよ。明日、交通事故に遭うかもしれないし。」と、説明してくれました。
そりゃそうなんだけどねー。
ビジネスでは使わないで欲しい言葉です。
たまに、約束した期限を守らないから、余計に腹が立つんですが、逆に、そこまで神様に頼り、神様を言い訳にできる文化を羨ましくも思いました。
我々日本人は、何か仕事でミスをしたりすると、自分の不甲斐なさを責めることがありますが、もしも「インシャー アッラー」って言えたら、なんか前向きになれそうな気がします。
いつも頼りにできる何かがあるって、きっと幸せなのかもしれません。
「くよくよ悩むなよ。結果は神様が決めるんだから。」
数年に一度、メディアでは、カルト宗教の話題で賑わいますが、どんな宗教にも、計り知れない魅力的なパワーがあることは確かなようです。
今度、株投資で、やらかしてしまったら、
「インシャー アッラー」と言ってみようかしら。
あ、早速!?
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