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思考のスイッチ ~50代の不安~

思考のスイッチ ~50代の不安~



1.不安を感じる50代

どうやら年齢ターゲティングされているようで、普段ネット記事を見ていると、 50代向けの記事が頻繁に表示されるようになりました。

ついつい、そんな50代向けの記事を読んでしまいます。

 

いろんな記事を拝見していますと、一般的なお話として、 50歳を境に、 みなさん人生に不安を感じ始めるんだそうです。

世間では「こじらせ50代」なんて言われたりもするお年頃。

実は、私自身も、結構、当てはまっておりまして、「みんな同じなのね。 」と少し安心したりします。

 

では、50代は何が不安なのか?

少し整理したいと思います。

 

2.不安とは何なのか?

50代が抱える不安には、いくつかあります。

 

①退職のこと

一般的な会社員であれば、 60歳か65歳で定年退職を迎えることになります。

50歳を過ぎると、会社生活では、明らかに終盤戦に差し掛かり、 定年退職を意識せざるを得ないようになってきます。 自分の会社内でのキャリアの見通しも、以前よりハッキリ見えてきて、「いつまで働くのだろう?」と漠然と考え始めることになる年齢です。

キャリアの選択肢としては、早期退職、定年退職、 定年後嘱託再雇用などありますが、考えたところで、今すぐ、 決められる問題でもありません。

そして、多くの場合、「退職」とは、「定期的な収入が途絶える事」に繋がるので、 誰しも不安に感じるテーマのはず。

私自身も、50歳から投資を始めると同時に 退職についても考えるようになりましたから、 何か思考のスイッチが入る年齢なのかもしれませんね。

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②仕事への動機づけ

50歳を過ぎると、何か新しい仕事に対して、「まだ、 こんなことやるのか?」 とネガティブに捉えるようになり、 やる気やチャレンジ精神を持って、 ポジティブに向き合えなくなる傾向になるようです。

仕事へのモチベーションアップのためには、 新しいことに取り組むのが一番手っ取り早いんですが、 そんな良いチャンスをネガティブに捉えてしまうのは、自分自身を苦しめることになります。自分で自分の仕事の幅を狭め、仕事はマンネリ化し、職場における「自分の価値」 に不安を感じてしまいます。

 

そんな私も、「これからは君たちの時代だから。」 と若手に仕事を振ることがありますが、これって「 50過ぎたら、こんな仕事は、もうやらないよ。」 と解釈することもできます。新しいプロジェクトでは面倒くさがらず、 よく考えてから前向きな発言をしないといけませんね。

ただ、正直なところ、以前より「やる気」が下降気味なのは、 私自身、自覚していますので、 仕事へのモチベーションを高く保つことが難しい年齢になってきています。

 

③転職のこと

転職市場においても、 最近は即戦力となるシニア世代の転職も増えてきているようですが 、それでも「50歳」は一つの年齢基準のボーダーラインです。

私も、45歳の2017年頃から転職サイト2社に登録していますが、 50歳を境にスカウトメールの受信件数が明らかに減少しました。 これをネガティブ方向に推測すれば、「社会に必要とされない年齢」 なのではないでしょうか?

 

これは採用する企業側から見れば当然のことで、膨大な人材データからスクリーニングをかけるとき、 その抽出条件に、年齢範囲を設定しますので、キリの良い50という数値。 これは致し方ないことです。したがって、50歳以上というだけで、 まず選考候補から外される確率が高くなり、転職の間口が狭まります。こらも不安に繋がることでしょう。

 

④老後のこと

そして、「老後」を自分事として、考えるようになってきます。

老後なんて、まだまだ先のことだと思っていたのに、 50歳を過ぎると不思議なくらいに、気になり始めます。

毎年の誕生日頃に受領する「ねんきん定期便」 のフォーマットも、50歳から大幅に変わりますので、老後に向けて、 キッチリ年齢で線引きされていることは明らか。意識せざるを得ません。

 

しかし、まだ50歳です。

困ったことに「老後」を考え出しても、 仕事、住まい、お金など、何も具体的には定まっておらず、 不確かな前提条件のまま、何も答えを出すことはできません。

 

⑤健康のこと

50代にもなると、健康面にも、 大なり小なりの不安を抱えるようになります。

私も、毎年の健康診断の結果で、深刻なものではないにしろ、「 要観察」の項目がチラホラと出てきています。

「もしも病気になったらどうする?」と考えると「老後」 の大きな不安要素になります。ただ、こんな「もしも」の仮定の話を考え出したら、将来のことなんて、不安しかありません。

 

⑥死

50歳も過ぎると、 自分の親の死を経験する方も増えてくるでしょう。「 次は自分の番か」と、「死」を意識します。私も実母を亡くしたことで、お墓や仏壇の話をしていると、「死」 を身近なものとして、強く意識しはじめました。生きている者にとっては、最もネガティブなテーマですし、それが自分のすぐ近くに感じることは、まさに「不安」以外の何物でもありません。



⑦親の介護のこと

50歳を過ぎると、親の世代は80歳から90歳。 親御さんが健康な方もいれば、亡くなっている方、 介護が必要なケースもあるでしょう。 親の健康状態や資産状況も様々ですし、親の意向、実家の住居、お金のこと、仕事のこと、家族のこと。 複雑に絡み合って、「介護」は、とても難しい問題です。

 

私も、実家には高齢の父がいて、奥さんの実家にも ご両親がいます。現在のところは、どうにかなっていますが、いつどうなるかは、まったく判りません。でも、 少しずつ近づいて来ていることは確かです。

自分自身が50代で「老後」を考えるとき、 自分の親のことは必ず重く圧し掛かってきます。

 

以上のような、今すぐ答えの出ないことを、 いろいろ考え始める世代なんです。50代は。

 

3.なぜ不安なのか?


こうやって不安要素を眺めていると、 ほとんどのテーマが具体的な対象や根拠が、「 まだハッキリしていない」ことが問題なんです。

それは、深い霧の中を歩いているようなもの。

だから、答えも出ないし、「漠然とした不安」 だけを抱えるしかないのです。

 

「まだ仕事しているのに、退職したら、転職したら・・・」

「まだ自分は元気なのに、病気でもしたら・・・」

「まだ親も元気だけど、もし介護になったら・・・」

 

もっと個々の問題の輪郭がハッキリ見えてくれば、 ひとつひとつ対処していけるはずです。

 

だから、50代の不安は、

今、考えても仕方がないことを、

くよくよ考えているんです。

 

今、考えても無駄!

先のことを見ずに、今、見える一歩一歩を大事にしましょう。

今までと同じように。

 

ただし、大きな人生の転機が、 この先に待ち構えているのは確かです。 それに近づいていることを自覚して、心の準備、覚悟をしておくのは悪いことではありません。

 

でも、ボンヤリとイメージするくらいにしておいて、細かい部分まで考えてないようにしましょう。

 

「ネガティブ思考は人生の無駄」

https://mobile.twitter.com/yoshikiofficial/status/1538464170508578816
 

4.我が家の場合


私も50代です。

我が家は、子供が大学4年生、 すでに家から出て一人暮らしをしており、 巣立つ準備を着々と進めています。 子供に掛かるお金の見通しも付くようになってきました。

このまま、子供が無事卒業し、社会に出てしまえば、 私の気持ちの面で、何かが変わる気がしています。

それに、あのコロナ禍を通して、私自身、人生観が変わった気がしています。

そして、我が家は転勤族なので、「次の転勤先」 が大きな転機になるかもしれません。

我が家の場合も、

まだまだ前提条件が変わるということです。

 

「今、考えても仕方がないんだ!」

と結論づけました。

面白いことに、私の妻は、まだギリ40代なので、私の不安な話を「 まだ早いでしょ。」と笑います。

きっと「50歳」には、見えない分厚い壁があるんですよ。

ひょっとすると、男女の違いもあるのかもしれませんが、妻も、この壁を越えれば、

スイッチが入るのでしょうか?

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