投資は化け物ではない ~金融教育~
2022年4月から高校での金融教育が必修となっており、 それを受けて、教育現場からの要請があったのでしょうか。
やはり教育の現場からは、心配する声が上がっている模様。
「まわりに見本となる先生がいないので、ベテランの先生の知見を得たい」( JPX金融リテラシーサポート部) 「苦手意識を持つ先生や、やるつもりがない人も多い。」「株について教えることに忌避感がある先生もいる」(勉強会に参加 した大阪府立の高校に勤める30代男性)
この勉強会のことを取り上げたその記事自体も、今の若い世代いわゆる[ Z世代 ]の投資の入り口は、 スマホを利用したものであることを指摘して、「金融教育」が若者の実態を反映できていない と評しています。
ここに大きな違和感を感じるのですが、見ている先にあるのは「投資だけ」なんです。
そもそも「金融」イコール「投資」なんでしょうか?
先の現場の教員の声も、そして先の記事でさへも、「金融教育」 イコール「投資教育」にすり替わっています。
では、まず「金融」って何でしょう?
全国銀行協会のホームページによりますと、
お金の余っている人が、お金の不足している人に、利息を支払うことを条件にお金を融通することがあります。 銀行をはじめとした金融機関がこのお金の橋渡しをすること、 つまり、資金の融通をすることを、略して「金融」といいます。
「金融」は、お金の融通であって、「金融」イコール「投資」 ではありませんね。
投資は、その一部分に過ぎません。
教材の内容は、
まず、「人生」と「お金」のことを考えてみましょう。 という内容になっています。
もちろん、担当する教員の教え方によって、 生徒への伝わり方が異なることは否めません。
わたしたち大人世代が、「金融教育」を受けてこなかったために、 「投資」を「得体の知れないデッカイ化け物」に仕立て上げ、 ネガティブなプロパガンダを広めている気がします。「 投資するヤツは、危ないヤツ。 いつか手痛い目に遭うだろうと。。。」
まず、わたしたち大人世代が、しっかり「人生」と「お金」 のことを学び、よくよく考えていれば、 こんなことにはならなかったように思います。
だから、現代のこどもたちは、わたしたちよりも、 もっと賢く生きていくことでしょう。
「金融」イコール「投資」ではなく、
「投資」は、「化け物」なんかではありません。
こどもたちに笑われてしまいます。